リチウムにするメリット
リチウムの優れた特徴
リチウムには、リン酸鉄リチウムと、コバルト酸リチウムの 2 種類がありますが、フォークリフトのバッテリーに適しているのは、安全性の面から、リン酸鉄リチウムであることがわかります。
リン酸鉄リチウムとコバルト酸リチウムの比較
リン酸鉄リチウム | コバルト酸リチウム | |
エネルギー密度 |
〇 90~120Wh/kg |
◎ 150~240Wh/kg |
サイクル寿命 |
◎ 1000~2000 サイクル |
〇 500~1000 サイクル |
安全性 |
◎ 釘差しで熱暴走なし、 ガス発生HF(ハフニウム)のみ 安定→安全 |
× 釘差しで水素が発生し、 熱暴走あり 危険 |
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの特長
高速充電が可能
- 空き時間に短時間での急速充電により連続稼働が可能。
- 1 日稼働可能な蓄電容量の鉛バッテリーに比べて、蓄電容量を少なく設定可能。
大電流放電が可能
- 2.5 トンのフォークリフトには一般的に 565Ah の鉛蓄電池のバッテリーが使用されますが、5 時間率で 113 アンペア、3 時間率で 188 アンペアの放電になります。これ以上の放電電流はきついです。
- それに比較して、リチウムイオン電池は 280Ah の容量でも 280 アンペアの継続放電が可能です。一般的な 2.5 トンの最大バッテリーである 730Ah にも放電電流面では対応可能です。
長寿命
( 80 %放電でのサイクル寿命) 鉛バッテリーの約 4 倍
- 鉛バッテリー ~ 1100 サイクル
- リチウムイオンバッテリー ~ 4000 サイクル
メンテナンスフリー
- 補水不要のため精製水費用や作業費用のコスト削減
- フォークリフトレンタル会社にとっては、バッテリー破損の危険が減少
充電効率が良い
- 電気代の削減につながります。
- 大手印刷会社様のニチユ FBT20PN-80-300 にて、車載充電器で鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーを充電比較した結果、鉛バッテリー42アンペアでの充電に対し、リチウムイオンバッテリー62アンペアでの充電と33%充電時間が短くなります。
- 神奈川県の製造業様で3トンリーチでリチウムと鉛バッテリーの充電効率を測定して、リチウムが25%効率が良いことが検証されました。詳しくはこちら
寿命・コスト比較
1.5tカウンターの場合 |
鉛 バッテリー (純正・標準容量) |
リチウムイオン バッテリー (標準容量) 間欠稼働 |
リチウムイオン バッテリー (大容量) 連続 1 直稼働 |
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バッテリー容量(Ah) | 400Ah | 280Ah | 560Ah | |
寿 命 | 80 %放電のサイクル回数 | 1100 回 | 3500 回 | 3500 回 |
寿命容量(Ah) | 35,200 | 784,000 | 1,568,000 | |
寿命(年) | 5年 | 11.1年 | 22.3年 | |
コ ス ト |
販売価格(税別) |
118 万円 |
90 万円* |
130万円* |
1 年あたりのコスト(5年使用した場合) | 236,000円 | 81,000 円 | 58,000 円 | |
コスト削減率 | - | 66 %削減 | 75 %削減 | |
補水作業・管理 | 必須 |
不要 電気代が20%~30%削減可能 |